同盟首都ハイネセンの衛星軌道上に設置されいている無人防衛システム。惑星を囲むようにして12個の人工衛星が点在しており、接近する敵艦に対して自動的に攻撃を加える。原作ではその性能を発揮する機会が無かったが、アニメ版ではカストロプ動乱の際にマクシミリアンがフェザーンに多額の資金を投じて自分の惑星上に同じものを作らせた。
この時、討伐隊として赴いたシュムーデ提督率いる3,000隻の艦隊を返り討ちにしており、この描写を見る限り相手の出方次第では一個艦隊に匹敵するほどの戦力を有している。
ただしヤン・ウェンリーによると「物理的には障害にならない」ていどの性能らしく、その扱いが原作とアニメで大きく異なる兵器である。
弱点
原作では一度、アニメ版では二度破壊されている(漫画では一度)。敵方の司令官が無能な場合は有効な兵器であるが、それなりの作戦立案能力を持った司令官の場合アルテミスの首飾りはほとんど役に立っていない。
アルテミスの首飾りは自動の防衛システムであるため相手の戦術に対して臨機応変に対応することができない。そのため知識を持った人間があらかじめ対応策を練ったうえで攻撃した場合は100%破壊されることになる。
また静止軌道上に固定された状態で設置されており、その場所から動かすことができないため敗走する相手に対して追撃することもできない。
アルテミスの首飾りに対する過信
同盟の首脳部の多くはアルテミスの首飾りに対して高すぎる期待をしていたふしがある。軍事クーデターの際、第11艦隊を破ったヤン艦隊に対しドワイト・グリーンヒルは「我々にはまだアルテミスの首飾りがある」と発言していた。この発言からグリーンヒルがアルテミスの首飾りの戦力は一個艦隊に匹敵すると考えていることが分かる。
またラグナロック作戦の終盤でロイエンタール艦隊とミッターマイヤー艦隊がハイネセンを襲来した際、トリューニヒトは「アルテミスの首飾りがあれば対抗できた」と話している。
しかし前述の通りアルテミスの首飾りの力は相手次第では多少の時間稼ぎにしかならず彼らの考えは的を外れている。