同盟軍の連隊の名称で構成員は全員帝国からの亡命者で結成されている。もともとは政治宣伝のために組織された集団だが、なぜか地上戦に長けた屈強な兵士が多く陸戦においては同盟最強の部隊と言われており「ローゼンリッター連隊の戦力は一個師団に相当する」と評されていた。
その名声は帝国軍にも届いており、下級兵士などはローゼンリッターの紋章を見るだけでも繊維を喪失してしまうほどだった。一般的に連隊の兵数はおよそ1,000人~3,000人ていどであるのに対し、師団は1万人~3万人ていどなのでローゼンリッター連隊の個々の戦闘力は通常の兵士の10倍ということになる。
薔薇の騎士(ローゼンリッター)の危険性
上記の通り戦闘においては極めて優秀な能力を持つ薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊がったが、それと同時に帝国へ逆亡命するものも多かったため同盟軍内部では信頼されていなかった。
事実、薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊の歴代の連隊長12人(作中開始時点)のうち4名は帝国軍との戦闘で死亡し2名は将官に昇進した後に退役したが、残りの半数の連隊長は帝国へ逆亡命していた。
特に第11代連隊長を務めたヘルマン・フォン・リューネブルクが逆亡命した際には薔薇の騎士(ローゼンリッター)連隊は廃止寸前にまで追い込まれた。ただしカスパー・リンツによれば「政治宣伝のために結成した薔薇の騎士(ローゼンリッター)を廃止してはイメージが悪くなる」ため実際には廃止するわけにいかなかったようだ。
こうした経緯から第7次イゼルローン攻防戦でヤン・ウェンリーがシェーンコップに要塞攻略における重要な役割を任せようとした際には、周囲から信頼性を疑問視する声が上がった。
作中に登場した連隊長
- ヘルマン・フォン・リューネブルク
- オットー・フランク・フォン・ヴァーンシャッフェ
- ワルター・フォン・シェーンコップ
- カスパー・リンツ
- ライナー・ブルームハルト
第11代連隊長。優秀な軍人だったが帝国へ逆亡命してしまった。そのため残された薔薇の騎士(ローゼンリッター)の隊員からはひどく恨まれている。
第12代連隊長。シェーンコップとは違い冗談の通じない堅物で部下からの評価もあまり高く無かった。
第13代連隊長。おそらく歴代で最強の連隊長。部下からの人望も厚くヤン艦隊においても重要な役割を果たした。
第14代連隊長。知勇の均衡という点ではシェーンコップを凌ぐ人物。シェーンコップが将官に昇進したのを機に連隊長に就任した。
第15代連隊長。薔薇の騎士(ローゼンリッター)最後の連隊長。ヤン・ウェンリーが地球教徒に襲撃された際は命がけでヤンを逃がしたが、結局ヤンは逃げ切れず死んでしまった。