730年マフィアとは同盟軍史上最年少の元帥となった(死後であるが)ブルース・アッシュビー提督のもとで活躍した幕僚たちのことを意味する。彼ら全員がアッシュビーと同じく宇宙暦730年に士官学校を卒業していたためこのような名前が付けられることになった。
それぞれが軍人として優秀な才能を持っており、かつ士官学校を卒業してから行動をともにしてきた仲間だけあって外から見ると軍閥化のおそれがある集団だった。しかし内実は個性の強い人物どうしの衝突が相次いでおり、かつ仲裁役となる人物もアルフレッド・ローザスしかいなかったため決して良好な関係ではなかった。
アッシュビーが生きている間こそ集団としてまとまっていたが、第2次ティアマト会戦でアッシュビーが戦死すると730年マフィアは自然消滅することになった。
メンバー
- ブルース・アッシュビー
- アルフレッド・ローザス
- ヴィットリオ・ディ・ベルティーニ
- ファン・チューリン
- フレデリック・ジャスパー
- ジョン・ドリンカー・コープ
- ウォリス・ウォーリック
730年マフィアの中心的存在。同盟軍史上最も才能を持った提督と言われており、彼に比肩しうる同盟の提督はリン・パオ、ユースフ・トパロウル、ヤン・ウェンリーの三名くらい。
730年マフィアの中では軍事的才能に乏しかった。自身の回想録でも艦隊指揮官としては中の上だと語っている。しかし個性派の多い730年マフィアの中にあって唯一の調整役としてアッシュビーから高い評価を受けていた。
730年マフィアを代表する猛将。アッシュビーと同じく第二次ティアマト会戦で戦死し二階級特進で元帥となった。しかしアッシュビーと同時期に元帥にするわけに行かない、という政治的な理由から元帥への昇進は6年後となった。
本編でいう所のムライのような堅物。冗談や皮肉を好む人間が多い730年マフィアの中にあって、その性格はかなり特殊だったが提督としての才覚は確かだった。
「マーチ・ジャスパー」の異名を持つ人物で、戦いにおいては「勝利、勝利、敗北」というジンクスを持っていた。また勝つにせよ負けるにせよ中途半端な結果を出すことがなく、勝つときは気持ちの良いくらい戦果を挙げたが、負けた時は甚大な被害を出していた。
ドリンカーという名前だがアルコールは全く受けつけない体質。例え一滴でも酒を飲むと気絶してしまうほどで、ある時ウォーリックが悪戯でコープに酒を飲ませた際は大変な騒ぎになった。
「バロン・ウォーリック」というあだ名で呼ばれる人物。「バロン」は男爵を意味する言葉でその容姿や言葉遣いが貴族のようであったことから付けられた名前だった。このあだ名には「男爵止まりで伯爵や公爵にはなれっこない」という皮肉がこめられていたが、ウォーリック自身このあだ名を気に入っており自らも使用していた。
730年マフィアのその後
第二次ティアマト会戦でアッシュビーが死ぬとかねてからの不協和音が原因となりほどなく自然消滅することとなった。その後は軍に残る者や政界に転身する者などそれぞれの道を進むことになったが、客観的に見て幸福な晩年を迎えた者はいなかった。
最もそういった評価は第三者が下すべきものではなく、本人の意思がどうであったかは不明である。しかし少なくともアルフレッド・ローザスはアッシュビー亡き後の自分の人生についてあまり好意的な見方をしていなかった。