グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー

ゴールデンバウム王朝における宇宙艦隊司令長官。ラインハルトが宇宙艦隊司令長官になる以前にその職にあった人物で、事実上ゴールデンバウム王朝最後の宇宙艦隊司令長官だった。士官学校を主席で卒業しその後も順調に功績を重ねていった人物で帝国軍人の鏡。ラインハルト曰く「威風堂々が服を着て歩いている」ような人物。

自身も優秀な人物であるが出身も数多くの高級軍人を輩出した伯爵家の生まれで、その経歴には一点の汚れも無い。ただしラインハルトは自分の倍以上も生きているにも関わらず、自由惑星同盟との戦いを進展させられないのは無能な証しだとしている。

ラインハルトが出世して将校の階級を得た当初は他の貴族や上級大将たちと同様にラインハルトのことを皇帝の寵愛によって出世した(姉のアンネローゼが皇紀だったため)「スカートの中の大将」だと思っていた。

しかしラインハルトが将校として華々しい戦果を挙げて昇進していくにつれ、その才能を認めるようになっていった。

フリードリヒ4世が崩御したのを機に自らの職をラインハルトに譲り軍を勇退する事になった。この際、ラインハルトを良く思わないブラウンシュヴァイク公爵とリッテンハイム侯爵からラインハルト打倒の申し出を受けたがこれを拒絶している。

以後、作中で登場する機会はなかった。

主な功績

彼が司令長官となってからは同盟との戦闘の中で華々しい戦果を挙げたことはなかった。このためラインハルトや他の将帥たちからしばしば批判される事になったが、その一方でイゼルローン要塞から内側へ同盟軍を侵入させなかったのも事実である(最終的にヤンに破られたが)。

これはミュッケンベルガーの功績と言うよりはイゼルローンを建設したかつての軍人たちと、イゼルローンの守備を担当していたゼークト、シュトックハウゼンの両将による所が大きいが、帝国軍の最高責任者として評価されるべき部分ではある。

人物評

ラインハルトはミュッケンベルガーに対してかなり辛口の評価を下しているが、司令長官になるまでに数々の功績を立ててきた人物であり実際の艦隊運用に関しても一定の能力は備わっていた。

人物ステータス

ミュッケンベルガー 人物ステータス

  • ● 白兵戦
  • 7点。兵士としては老齢だが比較的大柄な体をしており肩幅も広い。おそらく若い頃は白兵戦でも手柄を立てたのだろう。

  • ● 統率力
  • 7点。司令長官として目立った功績は無かったものの、宇宙艦隊全軍をある程度の規律でもって統率していた。これは一艦隊を統率するよりもはるかに高度な統率力を必要とするもので評価すべきだろう。

  • ● 人望
  • 5点。少なくともラインハルトからは数多くの悪口を言われていた。しかしこれはミュッケンベルガー個人を嫌っていたというより、ラインハルトの生来の口の悪さと上官嫌いが重なって出たものだと考えられる。

  • ● 決断力
  • 6点。戦場における決断力はともかく、自らの身の引きどころはわきまえていた。お陰で他の帝国三長官たちがローエングラム王朝の成立とともに拘禁されたのに対し、ミュッケンベルガーは平穏な生活を送ることが出来た。

  • ● 分析力
  • 6点。最低限の分析力は持っていた様子。そのためラインハルトの能力に関しても途中で気が付くことになった。

  • ● 権謀術数
  • 6点。軍人気質の強いタイプなので策謀の類は好まないが、自身が退役した後の宮廷闘争にも配慮をするなど自己と家柄の保身に関しては余念が無かった。 

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