ウルリッヒ・ケスラー

ローエングラム王朝における提督の一人。ラインハルトの死後、獅子の泉の七元帥の一人に任命された。最終的には元帥になった人物だったがケスラーが戦場で活躍する機会はほとんど無く、その才覚を最も発揮したのは帝国軍憲兵総監として旧帝国においてその役割を全く果たさない状態になっていた憲兵隊を改革したことだった。

最も本人は憲兵隊としての職務よりも艦隊指揮官としての任務を望んでいたようで、ワーレンとメックリンガーにはその胸中を打ち明けたことがあった。実際、提督と呼ばれ元帥号まで与えられたがそれはあくまでケスラーの憲兵総監としての活躍を評価されての事であり戦場における艦隊運用を評価されてのことではなかった。

ラインハルト自身もケスラーが自分の部下になる以前に会っており、その時の言動からも彼が艦隊指揮官としての職務を望んでいることは知っていたが、それでも彼の憲兵隊としての実績と組織を改革する能力を評価して彼の希望ではない職務を与えていた。

主な功績

間違いなく憲兵隊の再建だろう。帝都防衛司令官と帝国軍憲兵総監を兼任していたにも関わらず、人事を刷新や規律の徹底化などを行い旧帝国腐敗の象徴だった憲兵隊を機能的な組織に再編成した。これはケスラーが憲兵総監に着任してから非常に短期間で行われ、後の地球教徒との戦いの際に大きな活躍をすることとなった。

人物評

主な功績が憲兵総監としての組織の立て直しだったこともあり、他の提督たちと比べるとやや異彩を放った人物である。そのため艦隊運用能力に関しては未知数の部分が多いが、統率力や分析能力においては他の提督たちに勝るものがある。

ミッターマイヤーも自分以外の提督たちの中でケスラーを特に買っておりオーベルシュタインの後任としてメックリンガーとともにケスラーの名前を挙げている。

人物ステータス

アイゼナッハ 人物ステータス

  • ● 白兵戦
  • 8点。憲兵総監として他の提督たちと比べると体を張って仕事をする機会が多かった。柊宮(シュテッヒパルム・シュロス)炎上事件の際は自ら邸宅内に駆けつけてアンネローゼやヒルダを救出した。

  • ● 統率力
  • 9点。旧態依然の腐敗した憲兵隊に短期間で規律を与えた。ただしケスラーの強すぎる統率力はかえって組織としてはアキレス健にもなっており、ケスラーの指示が無ければ適切な行動が出来ない場面も見られた。

  • ● 人望
  • 7点。人格者ではあるが、憲兵総監という立場もあり彼のことを憎む人物も多かった。特に憲兵隊において人事を刷新した際に除隊させられた元憲兵からは憎悪の対象となっていた。

  • ● 決断力
  • 8点。高い決断力が無ければ憲兵隊を改革することは出来なかっただろう。憲兵総監の地位でありながら単身でアンネローゼたちを救出に行くなど決断力に富んだ人物だった。

  • ● 分析力
  • 8点。柊館炎上事件の際、各地で起こった火事や通信システムの破壊活動が陽動で地球教徒の真の狙いが柊館であることを即座に見抜いてた。ケスラーに分析力が無ければアンネローゼやヒルダの命は無かっただろう。

  • ● 権謀術数
  • 7点。若い頃から憲兵として活躍していたためいろいろな陰謀を見てきている。帝国内で言えばオーベルシュタインには劣るものの、それ以外の人物と比べると権謀術数に長けた人物だと言えるだろう。

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