エルネスト・メックリンガー

ローエングラム王朝における提督の一人で、ラインハルトの死後「獅子の泉の七元帥」の一人に選ばれる。ミッターマイヤーやロイエンタールらとともに初期の頃からラインハルトに仕えていた人物でもあった。

最初の頃はキルヒアイスとともにラインハルトの旗艦ブリュンヒルトに搭乗し戦術面での助言を行う役割を担っていた。しかしラインハルト自身が優れた戦術家であるのに加え、戦術面における助言は専らキルヒアイスが行うことのほうが多かったためメックリンガーの主な仕事はラインハルトの支持を的確に部下へ伝えるというものだった。

このように初期における役割としてはキルヒアイスは愚か、ラインハルトの元で艦隊指揮を行い華々しい戦果を挙げていたロイエンタール、ミッターマイヤーの両名と比べても劣るものだったが、その広い視点に立った戦略眼を高く評価されていた。

そのためローエングラム王朝成立後は上級大将の任を与えられることになる。

主な功績

艦隊を任されて前線で戦う機会が少なかったため、戦場における功績はあまり無かった。しかし卓越した分析能力からロイエンタールの反逆が収まった後、反乱の原因となったウルヴァシー事件について調査するように命じられ事件の真相を解明する事に成功した。

この際に事件を解明するだけでなく、事前に事件の原因究明に当たっていたクナップシュタインが真相を隠ぺいしようとしていた事も突き止めており卓越した分析力を証明することとなった。

人物評

メックリンガーの本来の才能は戦略家としての幅広い視点にあった。そのため戦場に従軍する参謀としての役割がメックリンガーの素質を最大限活用出来る場所であったが、戦略家としての才能はラインハルトにも充分備わっており、同じ幕僚の中でもキルヒアイスのほうがより優れた戦略眼を備えていた。

そのため参謀としてメックリンガーが重宝される機会は乏しかった。

こういった事情からメックリンガーに任された任務は帝都防衛や側面攻撃など作戦全体においてさほど重要性の高く無いものが多く、他の提督たちと比べるとやや活躍の機会に恵まれなかった。

しかしこういった不遇な環境においても仕事に不満を漏らすことはなく、むしろ与えられた仕事を着実にこなす事によってラインハルトや同僚たちの信頼は増していった。

また一軍人としての才能に留まらず戦略家としての幅広い視点から物事を冷静に分析するのが得意で、ミッターマイヤーは軍務尚書であるオーベルシュタインの後任としてケスラーとともにメックリンガーを推薦していた。

人物ステータス

メックリンガー 人物ステータス

  • ● 白兵戦
  • 5点。軍人なのでそれなりに鍛えてるだろうが、あまり前線に赴く機会が無く基本的には後詰か参謀として旗艦に搭乗することが多かった。そのため白兵戦に対する備えはそれほどしていなかったと考えられる。

  • ● 統率力
  • 7点。温和で話しが分かる性格であったため、他の提督たちと比べると統率力は劣っていただろう。ただし常に温和な人物だったわけではなく、事件の真相を隠ぺいし結果としてロイエンタールの反逆を誘発させたクナップシュタインに対しては激昂する一幕もあった。

  • ● 人望
  • 8点。単なる軍人ではなく文学や芸術にも精通している事から「芸術家提督」と呼ばれていた。そのため芸術や文学を好む貴族階級の人々からは特に人気が高かった。また芸術品にあまり興味を示さない人物(ラインハルトを含む)が多い銀河帝国において、積極的に芸術品を保護しようとしたその姿勢は後世の歴史家たちから高く評価されることになるだろう。

  • ● 決断力
  • 7点。どのような経緯と面持でラインハルトの部下になったかは不明だが、ラインハルトが位人身を極める以前から彼を評価しその下で働いていた。結果として正しい判断だったと言えよう。

  • ● 分析力
  • 9点。分析力や洞察力に優れた人物だった。特に的確な人物評を行う事で有名な人物で、ラインハルトがレンネンカンプに関する人事を過った際の「望遠鏡が顕微鏡としての機能を兼ねていなかっただけ」との評価は秀逸なものだった。

  • ● 権謀術数
  • 6点。清廉潔白な人物だったため、策謀の類に関しては用いなかった。しかしこの事がメックリンガーの活躍の機会を狭める一因となってしまった。

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