時系列順で考ると最初に登場した際は中佐だった。外伝『螺旋迷宮(スパイラル・ラビリンス)』で登場し、タナトス警備管区の参事官としてエコニア収容所で起きた暴動を調査しにやって来た。この時は入念な下調べと的確な聞き取り調査によって事件の全貌を正確に把握して事態を収集した。
本編ではヤン艦隊の一員としての活躍が描かれており、アッテンボローやポプランなど(ヤン自身もだが)常識にかける人物の多いヤン艦隊にあって「小うるさい年配者」として規律を維持している。
ヤンの死後、肉体的な疲労と全軍の士気低下を防ぐことを目的として自らイゼルローンを去っている。これを機に作中に登場する機会は減ったが、ロイエンタールの反乱の際には使者としてイゼルローン共和政府のもとを訪れている。
ヤン艦隊での役割
前述の通りいい加減な人間の多いヤン艦隊における数少ない堅物であり、幾度となくアッテンボローやポプランの軽はずみ言動に対し無言の重圧を加えていた。本職は参謀で正確な情報分析による作戦立案を得意としていたが、同盟軍史上最高峰の戦術家であるヤンに参謀は必要ないため作戦立案において大きな役割を果たすことはなかった。
代わりにヤンが苦手としていた事務処理に関する仕事を中心に行っており、参謀というよりはキャゼルヌのような後方勤務のよう役割を担っていた。
人物評
自他ともに認める堅物で本人曰く「自分は型にはまった考えしか出来ないから、それ以上のことは他人に任せる」というスタンスを取っている。それゆえ決められた範囲内での仕事をこなす能力には非常に長けており、エコニアで見せた事態収拾の手腕はヤンを感嘆させた。
人物ステータス
- ● 白兵戦
- ● 統率力
- ● 人望
- ● 決断力
- ● 分析力
- ● 権謀術数
6点。参謀だったため前線で戦う機会はなかったが、あれだけ真面目な人間なのだから士官学校での戦闘訓練は真剣に受けていたはずだ。
7点。規律の緩みがちなヤン艦隊を無言のうちに叱咤激励していた。指揮官であるヤンの性格を考えると必要不可欠な指導力を発揮していたのではないか。
7点。ムライがイゼルローンにやって来ることを知ったアッテンボローやポプランは規律が厳しくなると嘆いていたが、本当の意味でムライを煙たがっている人間はいなかった。
6点。基本的には上官の言われたことを忠実に実行するタイプ。ただし緻密な分析や計算を怠らない人間なので大きく決断を間違えることはない。
8点。調査官としてエコニアに赴いた際は充分な下調べをしたうえで、さらにより多くの情報を収集したことで事件の全容を完璧に見抜いていた。
3点。あれだけ真面目一辺倒な人がオーベルシュタインのように策謀に長けているとは考えづらい。