同盟軍の大佐でリューカス星域の補給物資基地司令官を務めていた。バーミリオン会戦に先駆けてラインハルトが進発させたミュラー艦隊が基地に接近すると戦わずして降伏した。このことを聞いたミュラーは当初、敵司令官の度胸のなさに呆れていた。同じく基地にいた兵士たちも同様の面持で「防衛できないならせめて物資を放棄して敵に渡さないべき」だと強硬に主張した。
しかしコクランはミュラーや一部の部下が思っているような臆病な人間ではなく「基地の物資はあくまでも民間用の物資であって、軍事行動によって失われて良いものではない」との主張を持っていた。むしろコクランの決断は民間の物資を守るための苦渋の決断であり、そのことを悟ったミュラーは彼に対する認識を改めて部下になるよう勧めた。
しかしコクランはこれに対し「自分は小心者なので、基地を売ることで自分の身も売ろうとしたと言われるのが怖い」と言って拒否しハイネセンへ帰還した。
弊害
しかしコクランのこの決断はミュラー艦隊が当初予定していた戦闘時間を短縮させることになり、そのぶん予想よりもはるかに早くバーミリオン星域に到着させてしまった。ミュラーが戦場に駆けつけた時すでにラインハルトの艦隊は崩壊しており、ヤン艦隊は旗艦ブリュンヒルトまであと一歩に迫っていた。
これにより戦闘が長引き、その間にミッターマイヤーとロイエンタールが首都星ハイネセンを奪取してしまい同盟が敗北した。
人物ステータス
- ● 白兵戦
- ● 統率力
- ● 人望
- ● 決断力
- ● 分析力
- ● 権謀術数
4点。前線の将兵ではなく基地司令官だったことを考えると戦闘に関しては経験が不足していた可能性が高い。
6点。一部の部下から戦わず降伏することに反発されたが、その一方でコクランの真意を理解している者もいた。そのお陰で基地内の混乱を発生させずに済んだ。
7点。始めは勘違いによりコクランのことを軽視していたミュラーだったが、その人柄を理解すると逆に彼を高く評価した。その後彼が収容所に送られた際は彼の居場所を突き止めて救出した。
7点。「民間の物資を軍事行動によって犠牲にすることはできない」という彼の決断は間違いなく正論だった。しかしそれが同盟の敗北を助長してしまった事実は皮肉だった。ただしこれはコクランの立場で予測することは不可能で、非難するには値しない。
6点。緊急時にあっても自らの役割を忘れず、冷静に正しい行動をとった。
3点。ハイネセンに帰還した後、元部下からの讒言(ざんげん)で収容所行きになってしまった。