物語開始当初の同盟軍元帥。色黒の大柄な男でヤンの士官学校時代は校長を務めていた。そのためヤンのことをよく理解しており、ヤンのほうも頭の上がらない人物である。ヤンの軍事的才能に関してはグリーンヒルやビュコックよりも高く評価しており、アスターテ会戦後に第13艦隊を編成してこれをヤンに与え、それまで不可能と言われていたイゼルローン攻略を命じた。
この時の第13艦隊は通常の艦隊と比べて兵力、艦艇数ともに半分ほどで、かつてどれほどの大兵力を持ってしても落とせなかったイゼルローン要塞を攻略するにしてはあまりに貧弱な戦力だった。
その後行われた帝国領への侵攻作戦では実行そのものに反対していたが、敗戦後は軍の最高指導者として引責辞任に追い込まれてしまった。
退役後
帝国領侵攻作戦の失敗によって引責辞任した後は登場回数が激減した。退役後は故郷の惑星カッシナで養蜂を営んでおり戦乱とは無縁な平穏な生活を送っていた。しかしラグナロック作戦によって同盟が滅亡しその後、ヤンが地球教によって殺害されたことを知ったシトレは自責の念にかられることになる。
そのためグエン・キム・ホア広場での騒乱に参加するなどして帝国の支配に対して明らかな抗議活動を行うようになった。
人物評
第5次イゼルローン攻防戦では相手の艦隊との距離を開けずに並行追撃を行う事で要塞に肉薄した。このように戦闘指揮においても非凡な部分を見せている。しかしシトレの最も優れている所は人を見抜く目だと言える。エルファシルでの活躍があったとは言え、首脳部の多くの人物がヤンの実力を疑問視している時期に彼を積極的に登用して結果として同盟に大きな戦果をもたらしている。
人物ステータス
- ● 白兵戦
- ● 統率力
- ● 人望
- ● 決断力
- ● 分析力
- ● 権謀術数
6点。作中登場時すでに元帥だったため肉弾戦を行う機会は無かったが、あの大柄な体格を見る限り戦闘力は優れていたと考えられる。
7点。同盟軍内部は幾つかの派閥に分かれていたが、そのような状況にあっても元帥として最低限の統率力は発揮していた。
8点。立派な人格者だったため、多くの人から慕われていた。引責辞任する際もヤンやアッテンボローはそのことを悲しんでいた。
7点。自らの進退を賭けて自分が信頼するヤンに全てを託した。結果としてこれは最良の判断だった。
8点。士官学校時代に校長として人一倍ヤンのことを見ていたとは言え、その才能を誰よりも理解していた。ある意味でヤン本人よりも先にその軍事的才能に気が付いている。
4点。元帥という立場にありながら軍内部の派閥争いではあまり優位に立っていなかった。自らの責任で無いにも関わらず、引責辞任を強いられたことも保身のために策謀を用いて自己の立場を強化できなかったことを証明している。