ラグナロック作戦

皇帝エルウィン・ヨーゼフ2世が誘拐され、同盟がその犯人であるレムシャイド伯らの亡命を許したことに端を欲した軍事作戦。最も皇帝の誘拐に関してラインハルトは事前に情報を得ていたが、同盟との開戦の糸口を作るためにあえてこれを阻止しなかった。

ケスラーとメックリンガーを除く帝国における主要提督全員を動員しており、さらには銀河帝国の事実上の皇帝(名目上は元帥だった)であるラインハルトが自ら軍を率いた。これは先に同盟が行った帝国領侵攻作戦を凌ぐ兵員と艦隊を動員した作中で最大規模の軍事作戦となった。

この作戦で帝国軍は同盟の首都星ハイネセンへ到達し、この結果事実上の降伏条約であるバーラトの和約が締結されることになった。

作戦

ラグナロック作戦が従来の軍事作戦と異なる点はイゼルローン回廊ではなく、フェザーン回廊を通過して同盟領に侵攻するという点にある。フェザーンは帝国領とは言え、独立性を持った自治領で下手をすれば占拠後にクーデターが起きて後方を遮断される可能性があった。加えてフェザーン方面から同盟領へ侵攻するための航路データは帝国は所有しておらず、フェザーンで航路データを入手できなければ侵攻は不可能だった。

こういったリスクがある一方で、フェザーン回廊を通過することでイゼルローン要塞に駐留する同盟軍最強の提督ヤン・ウェンリーと対峙せずにすみ、要塞攻略を行うための時間と兵力を消耗せずに済む。さらには同盟が想定していない作戦のため、同盟が防衛の体勢を整えるのが遅れることも見込めた。

さらにロイエンタール上級大将に5万の艦隊を与え、別動隊としてイゼルローン要塞の攻略にあてた。これは陽動作戦であると同時に、イゼルローン要塞を占拠することで万が一フェザーン回廊を通過したあとで後方が遮断されても、別動隊がイゼルローン回廊を占拠していればそちらの回廊を通過して本国に帰還することができる。

これによって先ほどのリスクを無くすことに成功している。

ラグナロック作戦による主な戦闘

  • 第9次イゼルローン攻防戦
  • ロイエンタールを艦隊司令官として5万隻の艦隊がイゼルローンに侵攻した。前述の通りこの艦隊は陽動部隊であったため、それほど積極的には戦火を交えなかった。この後に帝国軍の本隊がフェザーン回廊を通過するとイゼルローン駐留艦隊はフェザーン方面の敵と対峙するためにイゼルローン要塞を放棄した。

  • フェザーン侵攻作戦
  • ラインハルト率いる帝国軍の本隊がフェザーン回廊に侵入。フェザーンは軍事力を持たない国家なので軍事衝突は起きず短時間で占領は完了した。しかし自治領主ルビンスキーを捕えることなできなかった。

  • ランテマリオ星域会戦
  • ランテマリオ星域会戦はそれまでのラグナロック作戦において最大の戦場となった。数に勝る帝国軍があと一歩の所で勝利しそうになるが、間一髪のタイミングでヤン艦隊が到着。同盟軍は全面崩壊を免れた。

  • バーミリオン星域会戦
  • 作中において唯一、ヤンとラインハルトが同数の兵力で戦った戦場だった。激戦の末ヤンはラインハルトの艦隊にほぼ勝利しかけていたが、政府からの停戦勧告を受けて戦闘を中止。ここに同盟は敗北した。

第二次ラグナロック作戦

ヤンの逮捕をきっかけとして発生したハイネセンでの混乱をきっかけにラインハルトは第二次ラグナロック作戦の始動を決意した。前回の第一次ラグナロック作戦では同盟を併合せず、形だけの存続を許したが第二次ラグナロック作戦では同盟を完全併呑しこれによってラインハルトは名実ともに全宇宙の統治者となった。

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