帝国軍上級大将(最終的な階級は元帥)の一人ナイトハルト・ミュラーに付けられた呼び名。ケンプの副官としてイゼルローン要塞攻略の任に当たった際は攻勢に向かいがちなミュラーであったが、ここで敗北したこともあってかこれ以後守りを重視するようになった。
バーミリオン会戦
ミュラーが鉄壁の異名を得るきっかけとなったのはバーミリオン会戦だった。ラインハルトが直属の艦隊のみでヤンと対峙し、窮地に陥った際に他の艦隊よりもはるかに早く戦場に駆けつけ包囲網を敷くヤン艦隊の間に割って入りラインハルトの艦隊を守った。
ミュラーの艦隊が他の艦隊よりも早くバーミリオン宙域に急行できたのは攻撃をした同盟の補給基地が戦わず降伏したのが大きな要因だった。
無理な強行軍による艦艇の離脱に加えラインハルトを死守するために不利な陣形での戦闘を強いられたため、ミュラー艦隊は参戦直後から劣勢だったがこのような状況にあってもミュラーは戦線を維持することに奮闘し、旗艦が撃沈するたびに新たな旗艦に乗り移り勇戦を続けた。
ミュラーのこのような活躍もありラインハルトの艦隊はバーミリオン会戦終結まで持ちこたえることができ、結果としてラインハルトは全宇宙を征服することに成功した。
なおバーミリオン会戦におけるミュラーの勇戦ぶりをみた敵将のヤン・ウェンリーは「良く戦い、よく主君を守る。良将だ」と評していた。
その他の活躍ぶり
バーミリオン会戦以後もミュラーは鉄壁の異名に相応し活躍をした。ウルヴァシーにおいてラインハルトが地球教徒に襲撃された際はルッツ、キスリングとともにラインハルトの護衛を行った。
この活躍によりラインハルトから元帥杖を授与されるが「ウルヴァシーで陛下をお救いしたのは亡きルッツ提督の功績」としてこれを拒絶した。
このような清廉で謙虚な人柄もミュラーの評価を押し上げる一因となった。