ボリス・コーネフと同じくフェザーン商人の一人。ボリス・コーネフが自ら船を操縦する船長なのに対し、マリネスクは自分の船を持っておらず船長と顧客の仲介役を仕事としている。仕事内容は単なる仲介だかではなく、出発の準備や必要となれば乗客とともに自ら船に乗り込むこともある。
ボリス・コーネフが商人というよりは船長気質が強い一方で、マリネスクは商人気質が強い。ユリアンたちとハイネセンに向かう途上で「ベリョースカ号」を偽装撃沈した際に奪った帝国の駆逐艦の所有権を主張するなど商人としての強かさがあった。
本編の途中までは複数の船長の仲介をしていたようだが、ハイネセンでボリス・コーネフと再開するとそれを機に行動をともにするようになった。
人物評
作中で最も商人らしい商人だが(ヤン・タイロンと同格)、必要以上に計算高い性格ではなく誠実さも持ち合わせている。当初マリネスクを警戒していたユリアンだったが、その人柄に触れにつれ信頼するようになった。
人物ステータス
- ● 白兵戦
- ● 統率力
- ● 人望
- ● 決断力
- ● 分析力
- ● 権謀術数
2点。小太りの中年ということを考えると白兵戦に強いわけがない。自ら船を操縦しないのも金が無いからではなく、操縦の際に求められる運動神経に自信がないからだろう。
6点。ボリス・コーネフは船長として船の運航を担当していたが、それ以外の準備は全てマリネスクが担当していた。商人だけあってマネジメントは得意。
7点。饒舌な人間で、かつ年下のユリアンに対しても客人として礼儀をわきまえた態度で接していた。
7点。見極めが速く行動にめりはりがある。ユリアンからフェザーンからの脱出を頼まれた際、リスク覚悟でそれを引き受けた。しかし途中で危険が明らかになった時には即座に引き返す決断をした(結局この時はユリアンの奇策で乗り切った)。
6点。人生経験が長いぶんそれなりの分析力はある。ただし割と型にはまった考えをするタイプで、ボリス・コーネフが半ば直感的にキルヒアイスの死を予見した際は「いつもの悪い癖」と一蹴していた。
7点。商品らしい抜け目なさがある。「ベリョースカ号」を爆破した後に手に入れた駆逐艦のスペックを考えるや否や、直ぐに占有権を主張し出したのはフェザーン人の鏡と言える。