同盟の政治家で作中登場時は同盟国家元首と最高評議会議長を務めていた。この時点で同盟における最大権力者であったが決して位人身を極めた人物ではなく、むしろ政治家としての影響力はほとんど持っていなかった(あくまで国家元首にしてはだが)。
そもそも最高評議会議長になったのも他の有力な政治家が権力闘争により共倒れしたため、漁夫の利を得る形でその地位に就いたと言われている。それもそういった形を自ら演出したわけではなく、たまたま運が良かったためそういう運びになっただけだった。
作中でも彼の登場する場面は極めて乏しく唯一のまとまった登場機会は、アンドリュー・フォークによって持ち込まれた帝国領への侵攻作戦に関して最高評議会で討論した時である。
同盟の滅亡
コーネリア・ウィンザーと並んで同盟滅亡の大きな要因を作った人物である。アンドリュー・フォークが出世のために直接サンフォードに提出した作戦案を己の政権を維持させる目的で使用した。
もともと人気と実力に乏しかったサンフォードの内閣は支持率が低下する一方で次の選挙では敗北必至だった。しかし大規模な戦争に勝利すれば支持率が回復する可能性が高いことを知ったサンフォードはフォークの作戦案を支持することになった。
軍事を政治の道具として扱うようなこの行為はレベロから痛烈に批判されたが、サンフォードやウィンザーは意に介しなかった。
人物評
典型的な無能な政治家。コーネリア・ウィンザーのように間違った政策を積極的に推し進めるタイプではないが、自己保身のために自らの地位を利用していた。しかし良くも悪くも能力に乏しかったためトリューニヒトのように積極的に汚職に走ることは無かった。そう考えると別の時代に生まれていれば「いつの時代にもいる凡庸な政治家」として評価されていたのかもしれない。
しかし同盟の末期にあってその無能さは国家を滅ぼす要因になってしまった。
人物ステータス
- ● 白兵戦
- ● 統率力
- ● 人望
- ● 決断力
- ● 分析力
- ● 権謀術数
2点。彼に多少の戦場経験があれば戦争ではなく、和平を推し進めることを考えたのではないか。
1点。良く言えばリーダー型ではなく調整型の人間。自分の意見を激しく主張せずに周りの意見を聞いてまとめることに専念するタイプだが、彼は限りなくレベルの低い調整型の人間だった。
1点。国家元首という立場でありながら影響力の乏しい人物だった。彼を傀儡として利用しようとする人間はいたが、彼を慕っている人間は作中には登場していない。
1点。最高評議会での態度をみる限り普段は優柔不断な人間なのだろう。その優柔不断な人間が下した決断の一つが同盟を滅亡させることになってしまった。
1点。およそ分析力というものを持ち合わせていない。この人は物事を客観的に見るよりも「どうなって欲しいか」ということに気を取られてしまう。
1点。謀略を巡らせる能力すら無かったため政争に巻き込まれずに済んだ。権謀術数に長けていなかったことがサンフォードが国家元首に成り得た理由の一つだ。