ドワイト・グリーンヒル

同盟軍首脳部の一人でフレデリカ・グリーンヒルの父親でもある。本編開始時には統合作戦本部次長兼宇宙艦隊総参謀長で当時、統合作戦本部に所属していた部下のヤン・ウェンリーを高く評価していた。第5次イゼルローン攻略戦では幕僚の一人でしかないヤンの意見を重宝し、小集団で同盟軍全体を翻弄していたラインハルトの艦隊の迎撃作戦の立案を任せた。

その後アスターテ会戦において崩壊寸前だった同盟軍を立て直したヤンを見てさらに高く評価するようになった。アスターテ会戦後、新たに編成された第13艦隊の司令官にヤンを任命し、その艦隊でもってイゼルローン攻略を命令じた(実際に命じたのはシドニー・シトレだが立案者はドワイト・グリーンヒルだと考えられる)。

軍事クーデター

かねてから同盟の権力構造に対して疑問を抱いていたグリーヒルだったが、帝国領への侵攻作戦での失敗で査閲部長に左遷されたのを機にクーデターの実行を決意。具体的にどのような形でクーデターへの参加を決めたのかは定かではないが、他の同志たちとの温度差を見る限り自分から積極的にクーデターを企図したわけではないと考えられる。

最も参加後は自らの地位を生かしてハイネセンの占拠を成功させるなど、クーデターのリーダーとしてその手腕を発揮した。グリーンヒルを尊敬していたヤンや娘のフレデリカは彼がクーデターの主犯格であると知った時、衝撃と深い悲しみを受けていた。

人物評

軍の良識派として知られており、その温和で知的な人柄はヤンやビュコックなどからも高く評価されていた。しかし軍事クーデターの際には自らが首謀者として参加。血気盛んな若年将校たちに担ぎ込まれてしまった側面があるとは言え、結果としてグリーンヒルがクーデターに参加したことによりハイネセンが占拠されることになってしまった。

また自分自身では同盟のために起こしたクーデターのつもりが、実はラインハルトの命を受けたリンチ少将の策略であり、このクーデターのせいで同盟の国力は大きく損なわれてしまうこととなった。

軍事能力、観察眼、人望どれをとっても高い水準で兼ね備えている人物ではあったが、大局的な判断を誤ることになってしまった。

人物ステータス

ドワイト・グリーンヒル 人物ステータス

  • ● 白兵戦
  • 3点。参謀として統合作戦本部に所属する人物。白兵戦においては門外漢。

  • ● 統率力
  • 7点。参謀という立場もあり自ら指揮を行うことは滅多にない。ただ軍事クーデターの際、はやる部下たちに対して冷静な態度で統率した。アルテミスの首飾りが破壊され「国民を人質にする」との案が出たが、そこまで徹底抗戦をすると後の国家に再起不能なまでの被害を与えるとしてこれを却下した。グリーンヒルの統率力が無ければクーデターによる被害はさらに増していたことになる。

  • ● 人望
  • 8点。良識派として知られており軍部内での人望も厚かった。ヤンからクーデターの可能性を示唆され軍内の反乱因子を捜索していたビュコックもグリーンヒルを疑う事は決してなかった。

  • ● 決断力
  • 7点。結果として悪い方向へと進んでしまったがクーデターを起こす決断力は評価できる。自分の地位よりも信念を重視する人間だったようだ。

  • ● 分析力
  • 7点。ヤンの才能をいち早く見抜いた人物。しかしヤンの才能はグリーンヒルが想像していた以上だった。結果としてこの予想違いがクーデターの失敗につながってしまった。

  • ● 権謀術数
  • 6点。ラインハルトの計画案が優れていたとは言え、自らの地位を利用したクーデター計画は鮮やかに決まった。

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