フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト

ローエングラム王朝における提督で『獅子の泉の七元帥』の一人。帝国軍が誇る猛将でビッテンフェルトの率いる艦隊「黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)」は宇宙最強の攻撃力を有している。

第6次イゼルローン要塞において旗艦「王虎(ケーニヒス・ティーゲル)」で敵の艦艇を2隻沈めた所をラインハルトに目撃され、その一見すると猪突猛進だが実に効果的な艦隊運用を行っているとして評価された。これを機にビッテンフェルトはラインハルトの知己を得ることになり、後にローエングラム王朝が成立した際には上級大将に任じられることになる。

主な功績

ローエングラム王朝における他の提督たちと比べるとかなり攻撃に偏った艦隊運用を行う人物で、その分華々しい戦果を挙げることもあれば大きな失敗をして仲間の将校を死なせることもあった。

中でもイゼルローン回廊の戦いで後発のラインハルトの艦隊の到着を待たずにヤン艦隊に攻撃を開始し、その結果見事に術中にはまってしまった。この際、ビッテンンフェルトを救出するためにやむを得ず戦線に参加したファーレンハイト艦隊が強襲を受けファーレンハイトが戦死するという事態まで発展してしまった。

帝国軍の上級大将が戦場で死亡するのはこれが初めてでラインハルトもこの事にはひどく激怒した。

一方でその絶大な攻撃力で大きな戦果も挙げており、イゼルローンの戦いではフィッシャーやメルカッツと言ったヤン艦隊を支える名将たちを戦死させている。

このように戦場における功罪のどちらも大きな人物であるが、両方を合わせて考えると功績のほうがはるかに大きくラインハルトもビッテンフェルトの欠点を知りつつ、彼を重宝していた。

人物評

猪突猛進型の武人。ビッテンフェルトの評価は人によって分かれる。ロイエンタールは「猪突猛進の将で総合的な力は自分に劣る」としていたが、第2次ランテマリオ会戦で「黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)」を相手にした際は予想以上の攻撃力の高さに下を巻いていた。

同盟軍のアッテンボローは「大した戦果も挙げていないのに毎年階級が上がる奇跡の人」と扱き下ろしていた。ただしこれは戦場において短気なビッテンフェルトを怒らせて、攻撃させようとする挑発行為だったためアッテンボローが本当にビッテンフェルトを軽んじていたかどうかは不明である。

長短のどちらも突出した人物だが、ビッテンフェルトが幸いだったのは主君のラインハルトがその能力を高く評価していた事であり、死後『獅子の泉の七元帥』ことからも残った提督たちの中では最も優秀な人材だと考えられていた様子。

人物ステータス

オーベルシュタイン 人物ステータス

  • ● 白兵戦
  • 8点。血の気の多い人物で一度はキルヒアイスとも決闘しそうになった。だがビッテンフェルトにとって戦闘に関する最大の見せ場はオーベルシュタインに殴りかかった時で、自慢の拳が災いして自室軟禁を命じられることになってしまった。

  • ● 統率力
  • 8点。彼の旗下にある「黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)」が宇宙最強の艦隊と呼ばれていることからもその統率力の高さがうかがえる。しかし時として無茶な命令をすることもあり、劣勢になると統率力に乱れが生じる時もあった。

  • ● 人望
  • 7点。粗野な人物で思った事は直ぐに言葉に出してしまうタイプ。また根っからの武人であるため芸術品には全く関心を持たず、その事をメックリンガーから皮肉られる事もあった。しかしそういった彼の人間性は比較的多くの人から支持されているようで、特に「黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)」に配属されているビッテンフェルト直属の部下たちからは絶大な信頼を得ていた。

  • ● 決断力
  • 9点。基本的には決断力に富む人物だが、守勢に回った時に決断力が鈍ることがある。ラインハルトはしばしば彼の単純で過激な意見に背中を押されて行動を起こすことがあった。

  • ● 分析力
  • 6点。基本的には戦術レベルの事までを考える人物で、メックリンガーやロイエンタールのような広い視点で戦局全体を見渡すことは得意では無かった。ミッタマイヤーからもその短絡的な意見を批判される事があったが、ラインハルトが彼の戦略方針を取り入れることもあった事を考えるとそれほど分析力が無かったわけではないようだ。

  • ● 権謀術数
  • 2点。この点に関してはほぼ皆無。権謀術数を弄する人間を明らかに嫌っており、帝国軍内において反オーベルシュタイン派の急先鋒だった。また策謀に疎い点が災いしてヤン・ウェンリーの策にはまることもあった。

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