オスカー・フォン・ロイエンタール

ラインハルトが旧姓のミューゼルを名乗っている頃からの部下でローエングラム王朝成立の際は元帥に昇進し、それと同時に統帥本部総長に任命される。親友としてともにラインハルトの指揮下にいたミッターマイヤーも同時期に元帥となり、宇宙艦隊司令長官に任命された。ロイエンタールとミッターマイヤーは「帝国軍の双璧」と呼ばれローエングラム王朝の並居る提督たちの中でも一際重要視される存在だった。

しかし一家臣としては過ぎるほどの能力と生来の野心家という二つの面を持ち合わせている事から、王朝成立後はオーベルシュタインの手によってたびたび(あくあまでも間接的に)謀反の疑いをかけられる事があった。

当初はラインハルトも旧来の家臣であるロイエンタールを信頼していたため事態が悪化する事はなかったが、惑星ウルバシーの事件をきっかけに事態は急変しロイエンタールの反逆は既定事実となってしまった。

主な功績

ローエングラム王朝成立のために最も尽力した一人であり、その功績は同じく元帥となったミッターマイヤーやオーベルシュタインにも決して劣らなかった。ラグナロック作戦ではイゼルローン方面軍の最高指揮官を務め、結果としてイゼルローン要塞の奪取に成功する。

その後、ミッターマイヤーとともに同盟首都ハイネセンを強襲し帝国軍に最終的な勝利をもたらした。

人物評

優秀な軍人だったことは言うまでもないが、ロイエンタールの才能は軍務に留まらず戦局全体を見通す戦略眼や同盟領総督としての行政能力にも長けていた。ミッタマイヤーは自分が単なる武人としての才能のみを備えているのに対し、ロイエンタールはより広範囲な才能を有している事から総合的に見れば自分よりも優れた人物だと評していた。

また同盟軍のユリアン・ミンツはヤン・ウェンリーの死後、全宇宙において最も知勇の均衡の取れた人物としてロイエンタールの名を挙げていた。ユリアンによればミッターマイヤーは勇に偏っており、ヤン・ウェンリーは知に偏り過ぎていた。またラインハルトですら本質的には勇に偏った人間であるとして、ロイエンタールこそが知勇の両方に優れバランスの取れた人物だと評価した。

ただしロイエンタールの本質は守成の人であり、変革の時代においては創業の人であるラインハルトに及ばないとも言われている。

人物ステータス

ロイエンタール 人物ステータス

  • ● 白兵戦
  • 9点。艦隊司令官という立場上、白兵戦を行う機会はほとんど無かったが一度艦内で遭遇したシェーンコップと白兵戦を繰り広げる事になる。この時ロイエンタールは装甲服を着用していなかったにも関わらず、しばらくの間シェーンコップと互角に渡り合い護衛兵が来るまで持ちこたえていた。

  • ● 統率力
  • 10点。帝国軍内でも屈指。特に反逆後の第2次ランテマリオ会戦で敗戦した後、軍勢の大半を失ったにも関わらず一矢乱れぬ行軍でハイネセンへ帰還したのは見事だった。

  • ● 人望
  • 8点。ミッターマイヤーと比べるとやや劣る所があるが、その人となりはラインハルトや他の提督を初め多くの兵士たちから慕われていた。特にミッターマイヤーはロイエンタールに絶大な信頼を寄せており、バイエルラインがロイエンタール反逆の報を知らせた当初は虚報だとして信じようとしなかった。

  • ● 決断力
  • 9点。名将として進む決断だけではなく引く決断もわきまえている。目的を完遂したら必要以上に戦闘に固執せず撤退する様を見たヤン・ウェンリーは名将の模範としてユリアンに参考にするよう指導した。

  • ● 分析力
  • 9点。まだラインハルトの功績がそれほど無く、多くの士官が彼のことを「スカートの中の大将」と呼んでいる時期から「虎の子と猫の子は見間違えやすいが、虎の子だ」としてその能力を見抜いていた。

  • ● 権謀術数
  • 8点。良くも悪くもこの点がミッターマイヤーとは異なる。仮にオーベルシュタインがラインハルトの傘下にいなければ、ロイエンタールが軍務尚書となり彼の代わりを務めていただろう。

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